第272回 月例薬学セミナー(平成30年度第6回)
演題:質量分析を用いた構造生物学
演者:明石 知子 薬学博士(横浜市立大学 大学院生命医科学研究科 准教授)
日時:平成30年10月15日(月) 午後3時30分〜5時
場所:静岡県立大学 小講堂
世話教室:生命物理化学分野
対象:大学院生、学部生、教職員、研究生(学外の方の参加も歓迎いたします)
概要:
質量分析は、分子や原子をイオン化して「電荷あたりの質量」と「イオンの量」を求める手法である。すなわち、「質量」という物理量が得られるだけであるにも関わらず、化学的および生化学的手法と組み合わせることで、また、ソフトなイオン化法を用いることで、100 kDaを超えるタンパク質や核酸などの生体高分子複合体でも、機能に関わる構造情報を引き出すことができる。また、近年、抗体医薬をはじめとする巨大タンパク質が医薬品として広く利用されるようになり、その機能と関わる同等性や特性の解析をきっちり行う重要性が強く認識されている。本講義では、(1)真核生物の遺伝子を核内に収容する最小構造単位であるヌクレオソームコアおよび関連する巨大複合体の質量分析による構造解析、および(2)水素重水素交換質量分析法を用いたバイオ医薬品の特性解析について紹介し、構造生物学で利用できる質量分析の可能性について議論したい。
月例セミナー委員会
問い合わせ先:
静岡県立大学薬学部
生命物理化学教室 橋本 博
TEL: 054-264-5644
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