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「スギヒラダケの謎:不安定なアミノ酸の毒」の研究をアメリカ化学会の専門誌が紹介

 

それまで安全に食されてきたスギヒラダケが、2004年になり突然17名の死亡者を出し大きな社会問題になりました。

そのため、多くの科学者が毒性分の探索研究を行ってきましたが、キノコ研究第一人者の静岡大学 河岸洋和教授はいくつもの高分子ならびに低分子の毒化合物の特定をしてきました。さらに、河岸教授らは単離した低分子化合物の隠れた規則性を見いだし、不安定で通常の濃縮や単離の条件で壊れてしまう「不安定なアミノ酸」の存在を予測しました。

その作業仮説を元に静岡県立大学薬学部の菅敏幸教授らは、得意とする第2級アミン合成法(Ns-strategy)を活用することで「不安定なアミノ酸」の人口合成に成功しました。さらに、合成品の安定誘導体化を確立し予想化合物が天然に存在することを確認しました。また、長時間の水中で分解する様子や、みそ汁中で比較的安定であることも解明し、IF=11.8のAngew. Chem. Int. Ed., 50, 1168-1170 (2011) に掲載され、さらに3月28日刊行の『Chemical & Engineering News』でも紹介されました。

今後の研究による詳細な毒性発現の機構解明のかかる期待は大きいですが、自然界には人類の想像を超えた不安定な化合物がいくつも存在する可能性も示唆しています。

また、河岸教授と菅教授は同じ釧路市出身で、北海道大学の先輩と後輩の関係にあたります。本研究は、道産子同士が静岡で強いスクラムを組んで達成した成果です。

Chemical & Engineering News(3月28日刊行)(別ウィンドウで開きます)

 

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