Font Size

Cpanel

research

脳組織においてシアル酸加水分解酵素の活性分布をイメージングすることに成功

  

本学薬学部生化学分野(鈴木 隆 教授)の南 彰 助教らは、人工基質と蛍光発色剤を利用することにより、組織において糖鎖構造からシアル酸を脱離させる酵素(シアリダーゼ)の活性を高感度に検出する方法を確立しました。本方法を利用して、シアリダーゼ活性のラット脳内分布を検討したところ、脳内の白質領域や記憶に関係する海馬苔状線維の神経終末に比較的強い活性があることが分かりました。

 

シアリダーゼは記憶形成や軸索伸長などの神経機能やてんかんなどの神経疾患に関与することが既に分かっていましたが、脳内のどこで作用しているかについては不明でした。本研究により得られた知見は、脳内におけるシアリダーゼの役割を理解する上で役立つことが期待されます。

 

本研究成果は、本学薬学部の鈴木 隆 教授、清水 裕貴 君、目黒 裕芙子 さん、柴田 直紀 君、本学看護学部の金澤 寛明 教授、広島国際大学薬学部の池田 潔 教授との共同研究によるものです。この技術は、脳機能イメージングの研究分野で最も権威のある米国科学雑誌「NeuroImage」(5-Year Impact Factor: 7.168)電子版に2011年6月16日付で掲載されました。

 

<掲載された論文>

Imaging of sialidase activity in rat brain sections by a highly sensitive fluorescent histochemical method.

Akira Minami, Hirotaka Shimizu, Yuko Meguro, Naoki Shibata, Hiroaki Kanazawa, Kiyoshi Ikeda and Takashi Suzuki
「NeuroImage」のサイトが開きます

 

静岡県立大学薬学部・薬学研究院

〒422-8526

静岡県静岡市駿河区谷田52-1 

電話 054-264-5102