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本学にて行われた研究がAmerican Oil Chemists’ Societyが選ぶ最優秀論文に選出されました

 

アメリカの伝統ある油脂研究学会American Oil Chemists’ Society (AOCS)が選ぶPhospholipid Best Paper Awardに、本学薬学部の清水広介 助教、奥 直人 教授(医薬生命化学分野)らが報告した論文が選ばれました。

American Oil Chemists’ Society (http://www.aocs.org/Membership/content.cfm?ItemNumber=904)

 

<選出された論文>

Anti-obesity effect of phosphatidylinositol on diet-induced obesity in mice

Kosuke Shimizu, Tomoko Ida, Haruhito TsuTsui, Tomohiro Asai, Kazumasa Otsubo, and Naoto Oku

Journal of Agricultural and Food Chemistry, 58, 11218-11225 (2010)

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jf102075j <ACS Publicationsのサイトが開きます>

 

ホスファチジルイノシトール(以下PI)は大豆に多く含まれる食物由来のリン脂質であり、細胞内においては様々な誘導体を生成し、細胞機能に深く関与することが知られています。一方で、PI摂取による生活習慣病に対する予防効果も報告されており、PIは新たな機能性食品成分として期待されています。

本研究では、PI摂取後の体内動態を調べるとともに、食事性肥満に対する肥満抑制効果について調べました。その結果、体内に吸収されたPIは肝臓に多く集積することを見出し、さらにPIの摂取は、高脂肪食を摂取させたマウスの体重増加を抑制することを明らかとしました。

本研究により、肥満抑制というPIの新たな機能性が発見できました。今回得られた知見は、現在日本においても問題視されている肥満の予防につながることが期待されます。


20110708

 

 

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