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10分でインフルエンザ感染を判別

ウイルスを光らせる試薬開発、製品化

 静岡県立大学薬学部の生化学分野(担当/鈴木隆教授、高橋忠伸准教授、南彰助教)が広島国際大学との共同研究で開発した、インフルエンザウイルスを紫外線 で光らせる研究用試薬が、和光純薬工業(大阪市、代表取締役社長/小畠伸三)からこのほど、発売されました。ウイルス培養などでこれまで数時間かかってい たインフルエンザの検査を、わずか10分ほどに短縮可能。将来、医師による素早く確実な処方を可能にし、感染拡大の防止や患者の負担を減らすことが期待さ れます。

 インフルエンザウイルスは、人間などの細胞に吸着後、細胞内で増殖した後、細胞外に放出される際に、ウイルスの持つ「シアリダー ゼ」という酵素を活性化させて働かせます。この仕組みに注目した研究チームは、「シアリダーゼ」が働くときに紫外線に反応して光らせる試薬の開発を 2014年に成功していました。

 本試薬によって、ウイルスを生きたまま取り出すことが可能になり、従来難しかったウイルスの変異による抗 インフルエンザウイルス薬への耐性の有無をリアルタイムに調べることができるため、薬効の評価や新薬の開発が進むことが期待できます。すでに大腸がんなど の「シアリダーゼ」の検出にも有効であることも分かっています。

 

概要

1. 商品名:「BTP3-Neu5Ac-Na」
2. 販売元:和光純薬工業株式会社(大阪市中央区道修町3-1-2)

 

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