2015/06/12 月例薬学セミナー（伊藤 裕先生）
月例薬学セミナー（平成27年度）
演題：「メタボリックドミノと時空医療」
演者：伊藤 裕 先生（慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科）
日時：平成27年6月12日(金) 15:00〜16:30
場所：静岡県立大学小講堂
世話教室：分子病態学分野
対象：大学院生，学部生，教職員（その他学外の方）
概要：
現在、生活環境の偏向に根差す、脳卒中、虚血性心疾患、癌、慢性腎臓病、慢性肺疾患、糖尿病、高血圧など、いわゆる非感染性疾患 (Non-communicable diseases; NCDs) は、全世界の死亡原因の60%を占める、極めて重要な現代病である。とくに、肥満に端を発する内臓脂肪蓄積、インスリン抵抗性を共通の病因として起こる、高血圧、糖尿病、脂質異常症の重積はメタボリックシンドロームといわれている。わたしはメタボリックシンドロームの発症、進展、合併症における一連の流れを「メタボリックドミノ」と表現した。
NCDsは、体内の諸臓器の連関とその障害の時系列を同時に把握する必要がある。こうした姿勢で臨む医療を「時空医療」と称している（日本医事新報 2013）。我々は、生活習慣の変調がエピゲノム制御を介して、NCDsの発症に関わる遺伝子の発現に持続的な変化をもたらすことに注目して、その分子メカニズム、可塑性について研究を行っている。さらに、その成果を実際の時空医療へ応用することを目指している。今回その成果を紹介したい。
月例セミナー チラシ
問い合わせ先
静岡県立大学薬学部
分子病態学教室 森本 達也
Tel: 054-264-5763
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