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糖鎖科学中部拠点「第10回若手の力フォーラム」において奨励賞

 

  2012年9月6日、本学で開催された糖鎖科学中部拠点「第10回若手の力フォーラム」で、薬食生命科学総合学府免疫微生物学講座(今井康之教授、川島博人准教授)博士後期課程1年生の 坪井 康一郎 さんが、糖鎖科学中部拠点奨励賞を受賞しました。

  発表演題は「リンパ球ホーミングにおける高内皮細静脈へパラン硫酸の機能解析」です。高内皮細静脈は、リンパ球が免疫反応の起こる場であるリンパ節内に移行(ホーミング)する際に「入り口」としてはたらく特殊な血管です。これまでに免疫微生物学講座ではこの特殊な血管に発現する糖鎖のリンパ球ホーミングにおける機能に着目して研究を進めてきました。特に今回の発表では、硫酸化された巨大な糖鎖であるヘパラン硫酸を高内皮細静脈特異的に欠損するコンディショナルノックアウトマウスを樹立し、そのリンパ球ホーミングにおける機能を詳細に解析しました。

  今回の研究により、高内皮細静脈上のへパラン硫酸は、ケモカイン(免疫細胞の移動を司る分子)と相互作用し、血液中を循環するリンパ球に提示することによって、リンパ球ホーミングを促進するはたらきをもつことが明らかとなりました。今回の研究成果は、へパラン硫酸をターゲットとした新しい免疫制御法の開発につながることが期待されます。

20120927

               受賞した坪井康一郎さん

 

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