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research

2010/10/07 新しい抗糖鎖抗体作製法を開発

本学薬学研究科の川島博人准教授、博士課程3年・平川城太朗君(免疫微生物学教室:今井康之教授)らの研究成果が2010年10月7日付けの米国生化学・分子生物学会誌「Journal of Biological Chemistry」電子版に掲載されました。本論文は、同誌に掲載される全論文のうち、その意義と重要性の観点から上位1%の論文が選ばれる"Papers of the Week"に選定されました。

本論文では、糖転移酵素を欠損する遺伝子改変マウスを用いた新しい抗糖鎖抗体作製法を開発しました。また、この方法により新たに硫酸化糖鎖に対する特異的なモノクローナル抗体を樹立し、リンパ球のリンパ組織への移行と接触性皮膚炎の惹起において、血管内皮細胞に発現する硫酸化されたN-及びO-型糖鎖が協調的に機能することを明らかにしました。この研究成果は、抗糖鎖抗体を抗体医薬品として用いたアレルギー性疾患の治療法の開発につながることが期待されます。本研究は信州大学医学部・小林基弘博士、米国Sanford-Burnham Medical Research Institute・福田穣博士との国際共同研究により行われました。

掲載された論文
Novel Anti-Carbohydrate Antibodies Reveal the Cooperative Function of Sulfated N- and O-Glycans in Lymphocyte Homing
Jotaro Hirakawa, Koichiro Tsuboi, Kaori Sato, Motohiro Kobayashi, Sota Watanabe, Atsushi Takakura, Yasuyuki Imai, Yuki Ito, Minoru Fukuda, and Hiroto Kawashima

 

 

 

 

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