実験2: 安息香酸メチルの合成 本文へジャンプ
講義で使用するスライド


実験2に関する説明

安息香酸メチルの合成
実験2では,Fischerエステル化により安息香酸メチルを合成します.

Herman Emil Fischer

フィッシャーは,エステル化のほか,インドールの合成法を開発しました.また,フィッシャー投影式を発案しました.これらの業績により,1902年にノーベル化学賞を受賞しています.

Fischer Esterification

フィッシャーのエステル化法は,このような特徴を持つ反応です.

Mechanism

反応はすべての段階が可逆的です.

Other methods (1)

フィッシャーのエステル化法以外にも多くの合成法が開発されています.1つは,酸塩化物を用いる方法です.

Mechanism

反応は不可逆的に進行します.

Other methods (2)

酸無水物を用いる方法もあります.

Mechanism

この反応も不可逆的に進行します.酸塩化物を用いる反応と機構は同じです.

Reagents

今回はここに示した試薬を使います.

実験装置

今回は油浴(オイルバス)を用いて加熱還流を行います.ジムロート冷却管に水を流す方向を間違えない様に.

実験操作(1)

実験の操作はこのようにフローチャートにするとわかりやすいです.反応後,分液ロートを用いて抽出と,洗浄を行います.

実験操作(2)

今回は,合成した安息香酸メチルの蒸留による精製は行いません.エバポレーターで濃縮後の重量を収量とします.