1.PCC-Al2O3コンプレックスの調製
CrO3 25.0 g (0.25 mol)を6M HCl (45 mL)水に溶かした溶液中に,攪拌しながら40℃で10分かけてpyridine 19.8 g (0.25 mol)を加える.反応液を10℃に冷却しながら黄橙色の結晶が析出するまで撹拌する.再び反応液を40℃に加温し(結晶は溶ける),攪拌下Al2O3(カラム用中性アルミナ)208 gを加える.ロータリーエバポレーターで減圧下水を留去し,吸着させたアルミナを100℃,2時間減圧下で乾燥する.平均的酸化等量は1 mmol/gである.この試薬は防湿下に暗所に保存しなければならない.活性は1ヶ月以上保たれる.
2.PCC-Al2O3コンプレックスを用いたメントールの酸化
(-)-menthol 3.13 g (20.0 mmol)とPCC-Al2O3 50 g (ca; 50 mmol)のn-hexane (50 mL)溶液を室温で2時間撹拌する.反応液をろ過し,酸化剤をエーテルで洗浄し,合わせたろ液を濃縮し,残渣を減圧蒸留する.収量 2.5 g (81%)
アルミナに吸着させたPCCを用いることにより,後処理が簡単になるのはおおきな利点である.