薬物送達学の力でくすりを創る

 当研究室では、「薬物送達学の力でくすりを創る」ことを最終目標とし、がん、脳梗塞、炎症性腸疾患などの疾患をターゲットに、DDS(drug delivery system)に関する先駆的な基礎研究を展開しています。治療法がない病気を治すために、あるいは痛みや副作用を伴わずに病気を治すために、DDSが果たせる役割は非常に大きいと考えています。DDSは、くすりの理想を追求する研究分野といえます。我々が専門とするナノ粒子を用いたDDSは、創薬シーズや既存薬の価値を最大化するのに有効な技術になります。さらには、例えばRNA干渉薬のように、有望なシーズの実用化にDDS技術が欠かせない場合もあります。我々は、先端医療への貢献を目指し、新規ナノDDS技術(新規の脂質ナノ粒子やポリマーナノ粒子等)を開発しています。産官学連携と異分野連携を積極的に推進し、ナノDDSの技術革新に挑戦し続けます。
 なお、当研究室では外部からの受験も歓迎しています。ご興味のある方は、浅井(asai(atmark)u-shizuoka-ken.ac.jp)までお問い合わせください。
 

静岡県立大学薬学部 浅井知浩

 

主な研究テーマ

 核酸デリバリーシステムの開発
 がんの診断・治療への応用を目指したDDS研究
 ナノDDSの脳梗塞治療への応用展開
 炎症性腸疾患に対するDDS製剤の開発
 標的分子を生体内で吸着するプラスチック抗体の開発