@臨床製剤学研究
この研究テーマは、「製剤」を臨床的な観点から評価・解析しようとするものです。実際に医療現場や患者さんが使用する場面を想定し、どのような製剤の特性が患者さんに使いやすく、アドヒアランスの向上に寄与し、あるいは臨床的機能性を持つのかについて解明しようというものです。具体的には、
1. 新規市販OD錠の臨床製剤学的特性の検討
臨床的に使用されている、あるいは今後臨床適用される製剤について臨床製剤学的な特性(崩壊時間、全自動分包機による分包や臨床的に考えられる条件下での長期保存の影響)を検討します。
2. 各種製剤(OD錠、粉末製剤)の服用性の臨床評価と電子味覚・嗅覚システムの検討
OD錠や粉末製剤の服用性(味、香り、服用感)を味覚官能試験により明らかにします。またヒトの感覚を反映するような電子味覚・嗅覚システムでの評価法の確立を目指します。
3. 服用性を向上させた新たな製剤の開発
口の中で崩壊するOD錠、菓子を応用した実用化製剤の一つであるグミ製剤やチョコレット、直径が 3 mm 程度しかないミニタブレットなど新しい製剤を開発します。またそれらの製剤では、薬物の不快な味を克服し、服用性を良好なものとするために、フレーバーや甘味料を駆使した官能マスキング、微粒子コーティングを用いる物理的マスキングなどの手法を応用します。
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