96()29回有機合成化学セミナー 2日目 午後



I-6 (16:25-17:15)      (座長 (名大院農)西川 俊夫)

「生物活性多環式含歪天然物の不斉全合成研究」
Research on the Asymmetric Total Synthesis of Bioactive Polycyclic Strained Natural Products


(早大理工) 中田 雅久


 有用な生物活性を示す多環式天然物は、構造構築に関する問題を有機合成化学者に提起するのみならず、生命科学との学際的な研究への展開を内包しているため、格好の全合成ターゲットである。特に多環式含歪天然物は、歪んだ構造の構築に工夫を必要とするので、有機合成化学者に限りない挑戦の場を提供してくれる。本講演では、当研究室における生物活性多環式含歪天然物の不斉全合成について、含歪構造の構築に焦点を当て紹介する。


I-7 (17:15-18:05)     (座長 (持田製薬)中尾 一成)

「Cross-Coupling Reactions of Organoboranes: An Easy Way for Carbon-Carbon Bonding」

(北大) 鈴木 章


 種々のタイプの有機ホウ素化合物と有機ハロゲン化合物はパラジウム触媒と塩基の存在下に反応し、C-C結合生成物を容易に合成する。すなわち、(sp3)C-B化合物(アルキルホウ素化合物)や (sp2)C-B化合物(アリールホウ素化合物や1-アルケニルホウ素化合物)は容易に有機親電子試薬と反応し、高い收率と純度で対応するクロス・カップリング生成物を与える。また、(sp)C-B化合物(1-アルキニルホウ素化合物)も同様な反応結果を示すことが明らかになった。本講演では、この反応の概略について紹介したい。



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第29回有機合成化学セミナー(2012)
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