第 305 回 月例薬学セミナー
(令和 5 年度 第 1 回)
日時:令和 5年 4 月 17 日(月)13:00 ~ 14:30
場所:小講堂
世話教室:生体機能分子分析学分野
対象:大学院生,学部生,教職員 (学外からの参加も歓迎致します)
演題:液体クロマトグラフィー/質量分析法を活用した疾患代謝研究と医療薬学研究~疾患バイオマーカー探索・開発と薬物血中濃度分析法の開発を中心に~
講師:前川 正充 先生
東北大学病院薬剤部 准教授・副薬剤部長
概要: 演者は液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法 (LC/MS/MS) を用いた低分子化合物の分析を疾患代謝・医療薬学研究へ適用してきた.ニーマンピック病 C 型ではバイオマーカーの探索,構造決定,診断性能評価を一貫して行い,診療ガイドライン掲載に至った.腎細胞癌組織のメタボローム解析と尿中代謝物の定量を実施し,各種診断に有用な物質を探索した.非アルコール性脂肪性肝炎ではモデルマウスを用いて,病態早期において変化する脂質代謝物を見出した.
治療薬物モニタリングにおける LC/MS/MS 他成分分析はそれほど容易でないため,定量範囲調節法を考案し,各領域薬物の分析法を構築してきた.総論と精神科領域の実例を紹介する.
コロナ禍が後押しとなり,情報通信技術 (ICT) の導入が一挙に進んだ.演者が所属する東北大学病院薬剤部および当分野の管理運営・教育研修におけるICT活用の取り組みも最後にご紹介したい.
「薬品分析学特論」受講の大学院生は必ず出席すること.
月例薬学セミナー委員会
問い合わせ・連絡先: 静岡県立大学 薬学部
生体機能分子分析学分野 轟木堅一郎
Tel: 054-264-5656
E-mail:todoroki(ここに@を入れてください)u-shizuoka-ken.ac.jp