第 307回 月例薬学セミナー (令和 5年度 第 3回)
日時:令和 5年 6月 19日(月) 15:00 ~16:30
場所:静岡県立大学 草薙キャンパス 小講堂
対象:大学院生,学部生,教職員,学外からの参加も歓迎します
演題:RNA/核酸創薬を実現するための環境応答性脂質ナノ粒子の開発
講師:秋田 英万 先生(東北大学大学院 薬学研究科 教授)
要旨: 個々の患者レベルでゲノム情報解析し、治療に生かす『個別化医療(Precision Medicine)』の概念が急速に広がりつつある。遺伝子を特定の細胞に発現させる遺伝子治療や、疾患関連遺伝子の発現を抑制する核酸治療は、次世代医療を切り拓く有力な技術になると期待される。特に、新型コロナウイルスに対するRNAワクチンが承認されてから、遺伝子治療の新たなモダリティとしてmRNAに注目が集っている。本発表では、これらの核酸・mRNA創薬を実現する上で、有用なDrug delivery system(DDS)の1つである脂質ナノ粒子(LNP)について、その原理や開発の経緯、さらには最近の開発動向について概説する。この中で、我々の開発している環境応答性脂質様材料(SS-cleavable and pH-activated lipid-like material)についても紹介したい。
「医薬生命化学特論」受講の大学院生は必ず出席すること
月例薬学セミナー委員会
問い合わせ先:静岡県立大学 薬学部
医薬生命化学分野 浅井知浩
Tel: 054-264-5703、E-mail: asai@u-shizuoka-ken.ac.jp