大学院特別講義
日時:令和3年1月29日(金) 14:30 〜 16:00
形式:Zoomにて開催(IDとPWは開催日が近づきましたら連絡します)
対象:大学院生,学部学生,教職員,学外者の参加も歓迎します。
演題:新型コロナウイルス7つの謎
演者:宮坂 昌之 先生
(大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授、大阪大学名誉教授)
【講演概要】新型コロナウイルスの流行により12月23日現在、全世界で約7800万人の感染者と170万人を超える死者が出ており、依然として感染拡大が続いている。新型コロナウイルスは、インフルエンザウイルスと同じく、遺伝子としてRNAを有するRNAウイルスである。主に呼吸器感染を起こし、一人当たり平均2~3人に感染をうつすという点はインフルエンザウイルスと似ているが、異なるのは、感染当初にあまり症状が出ないこと、そして感染が進むと高齢者を含む一部の人たちでは感染が肺以外にも広がり症状が急激に悪化する「重症化」が見られること、さらにはその結果として医療崩壊をもたらす可能性があること、などである。新型コロナウイルスの臨床的特徴には、われわれのからだの免疫反応が大いに関わっている。そのために症状が見えにくく、一方で免疫系が刺激されすぎて暴走が始まり、重症化が起こる。ここでは、新型コロナウイルスの持つ謎について説明しながら、このウイルスに対する今後の対処法について考える。
–参考文献–
「新型コロナ7つの謎―最新免疫学からわかった病原体の正体」、宮坂昌之著、講談社ブルーバックス
問い合わせ先・連絡先:
静岡県立大学 薬学部 免疫微生物学教室
梅本英司
Tel (054) 264-5716
E-mail: eumemoto@u-shizuoka-ken.ac.jp