ご挨拶
「薬剤学でクスリのリスク (risk) を回避する」
薬剤学分野の尾上誠良です.忠臣蔵で有名な播州赤穂(兵庫県)の出身です.2007 年に Pfizer という製薬会社の研究所から本学に移り,元気な学生達と一緒に主に薬剤学と呼ばれる領域の研究を行っています.
クスリを逆から読むと「リスク」(risk) となりますが,実際に薬効と副作用は表裏一体で,どのようなクスリでも副作用は発生してしまいます.そこで我々は投薬した後のクスリが体内でどのように動くのか詳細に把握し,このクスリの体内での動きを戦略的に制御することによって副作用の回避を試みています.既に製薬企業と共同で副作用を回避可能な投与形態を複数開発・特許出願しており,今後もリスクの少ない治療法提案を目指して研究活動を推進してまいります.これ以外にも多くの研究プロジェクトが進行していますので,詳細は「研究テーマ」のページをご覧下さい.
当研究室は企業 (製薬・食品・化粧品) だけではなく国内外の研究機関・大学や官公庁とも共同研究を幅広く行っています.プロジェクトを通じて研究技能・知識のみならずコミュニケーションスキルを身に付けるまたとない機会を得ることが出来ます.創薬そのものだけではなく,創薬支援をつかさどる “co-discovery” 研究にも興味がある方は是非当研究室を訪れて下さい.ドアはいつも開いています (open-door policy).
薬剤学分野 教授 尾上誠良 (Satomi Onoue, Ph.D.)
教室の沿革
当研究室の歴史は古くは静岡薬科大学 薬剤製造学教室からはじまり,昭和 42 年(1967 年)に薬剤学教室(初代教授・村田 敏郎 博士,後の静岡薬科大学学長)が設立されて実質的なスタートを迎えました.その後,第 2 代教授 木村 良平 博士,第 3 代教授 山田 静雄 博士へと受け継がれ,その間に「薬物動態学分野」へと講座名を変更しました.基礎的研究のみならず臨床を視野に入れた幅広い研究活動を推進し,主に薬剤学領域への貢献を通じて着実な発展を遂げてまいりました.これまでに多くの優秀な人材が社会に輩出され,これら卒業生・修了生が医療機関,製薬・食品企業,行政機関,そして教育機関において活躍しています. 2014 年 4 月から尾上 誠良 博士が第 4 代教授に就任し,これまでの薬剤学研究に加えて regulatory science 上の貢献を目指して研究・教育活動を進めています.
[歴代教授]
村田 敏郎 博士 昭和 42 年(1967)~昭和 58 年(1983)
木村 良平 博士 昭和 58 年(1983)~平成 16 年(2004)
山田 静雄 博士 平成 16 年(2004)~平成 26 年(2014)
尾上 誠良 博士 平成 26 年(2014)~現在(2019.04 より薬剤学分野に名称を戻しました)
教室 50 周年記念のロゴデザイン
2017 年に 50 周年記念イベントとして同門会を行いました.その際に,以下の記念ロゴを作成し,このロゴをプリントした記念品を参加者の皆さんに配布致しました.

薬剤学分野 創立 50 周年記念ロゴ