2021/10/22 大学院特別講義 岡 夏央 先生

大学院特別講義   

演題:核酸の化学合成と応⽤

演者:岡 夏央 先⽣

  (岐⾩⼤学⼯学部 化学・⽣命⼯学科 准教授)

日時令和3年10月 22日(金) 16:00〜17:30

講義形式:Zoomを用いる遠隔授業

対象:大学院生,学部生,教職員(学外者の参加も歓迎します)

概要:  核酸合成化学の進歩によって、任意の鎖長と塩基配列を有する核酸が容易に入手できる様になり、化学、生物学、医学等における核酸の利用は飛躍的に増大した。例えば、新型コロナウイルス感染症の診断に用いられるPCRには、化学合成された短鎖DNAがプライマーとして利用される。一方で、化学修飾によって新しい機能が付与された非天然型核酸も次々と生み出され、医薬品などへと応用されている。現在、新型コロナウイルス感染症治療薬として期待されるアビガン、レムデシビルは、核酸の部分構造(塩基、ヌクレオチド)を基に開発された医薬品である。また、驚異的なスピードで実用化されたmRNAワクチンには非天然型核酸塩基が組み込まれており、非特異的な自然免疫応答を回避・軽減する。新型コロナウイルス関連以外にも核酸の医療応用の発展は近年目覚ましく、難病・希少疾患の初の治療薬となるケースが相次いで報告されている。本講義では、核酸の化学合成とその医薬品としての応用について、演者らの最新の研究成果を交えつつ、その背景、関連技術等について解説する。

本講義は「薬科学特論」の対象となります。出席カードを提出してください。

なお、Zoom の詳細は前⽇までに教員の先⽣がたにお知らせします。 

  問い合わせ先:静岡県立大学 薬学部 医薬品創製化学講座

濱島 義隆(hamashima@u-shizuoka-ken.ac.jp