1. 神経変性疾患の病態解明と治療開発 パーキンソン病やレビー小体型認知症の発症機序は未だに不明な点が多く、根本的な治療薬の開発には至っていません。我々は、パーキンソン病モデルマウス、レビー小体型認知症モデルマウスとこれらの初代培養細胞を駆使し、レビー小体病の原因タンパク質の伝播や細胞取込み、毒性発現のメカニズム解明を目指しています。またレビー小体病の病態解明から、新たな治療標的を用いた新規治療薬開発と、その実用化に取り組んでいます。さらに治療対象となる患者様を適切にスクリーニングするためのバイオマーカー解析と定量化方法の開発、および遺伝子解析も実施しています。詳細はこちら→ https://plaza.umin.ac.jp/brain/theme.html 脂肪酸結合タンパク質を標的としたレビー小体病の治療薬開発これまでに私たちは脂肪酸結合タンパク質(FABP)をターゲットとした数々のリード化合物の創出に成功し、レビー小体病の原因タンパク質でαシヌクレインの細胞内凝集を予防することに成功しました。対象疾患はパーキンソン病、レビー小体型認知症、パーキンソン病認知症、多系統萎縮症です。2025年3月にFABP3リガンド(WO2017171053 A1)の前臨床試験が完了し、2026年度より臨床試験を開始しています。 レビー小体型認知症・パーキンソン病の超早期診断技術の開発 最近わたしたちはレビー小体病の独自バイオマーカーと定量化技術の開発に成功しました(特許出願2021-012620、WO2022163818 A1)。この技術により、レビー小体型認知症、パーキンソン病をはじめ、アルツハイマー病を精度よく鑑別することが可能であり、発症前における認知・運動疾患の診断応用が期待されます。